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カメラの話へ
		
 ニコンFは、その後に続くニコンF2,ニコンF3,ニコンF4,ニコンF5の
最も原点のカメラである。
F3,F4,F5と新しくなるにつれ、電子化とともに、徐々にプラスチック
部品が増え、カメラのサイズが大きくなるばかりで、ニコンFのよう
な手にとったときの冷たい金属感とずっしり重いカメラの満足感も薄
れてきた。軽いカメラがベストとお考えの方は、これ以上この文章を
読まれない方が良い。そういう方には、ニコンFとFシリ−ズすべてを
永遠に理解してもらえないだろう。
ニコンFは、日本光学工業株式会社(現 株 ニコン)が昭和34年
(1959年)6月に発売を開始し昭和49年(1974年)まで
15年間製造されたのである。ボデ−No.は6400001番より 約
100万台の製造である。一部のカメラショップの方には製造番号が
製造年代と同じ(64ボデーは1964年製)と認識されている方も
おられるが、これは誤りである。
ニコンFのアイレベル仕様でのボデ−重量は685gで50mmF1.4
レンズ付きで1010gある。
視野率100%ファインダ−及びファインダ−スクリ−ンの交換は素
人にも可能。ニコンFのボデ−には現在生産されているニコンレンズの
ほとんどがそのまま使用可能である。ニコンFのマウントは、他社が新
しいマウントに切り替える中、今も現役である。まさに不滅のニコン
マウントである。
また、ニコンFはその生産台数が多いため欠品しても部品の調達に困る
こともない。このカメラは、よほどの故障でもない限り40年を経た
現在でもニコンで修理可能である。これは、ニコンの看板カメラであ
るFシリ−ズの第一のカメラという理由にもよるが、ニコンの頑固一
徹の良心とニコンFのカメラの整備性が良いということが修理を可能と
している理由であろう。このカメラは年々価値が高まり、中古カメラ
市場で話題にのぼらないことは無い。また種類によっては、大変高価
なプレミアFも存在する。
この文を読まれている方の中には、何も今時古いカメラを使わなくて
も・・・・とおっしゃる方も多いと思う。しかし、Fには現在のオ−ト
フォ−カス全自動カメラには無い暖かみと正確な作動性、マニュアル
ならではの安心感が存在する。角張ったボデ−は、確かに人間工学的
には時代遅れで現在のレベルと比べようもない。しかし、電気部品を
使わない金属だけのカメラボデ−。シンプル故に完成度が高いのであ
る。
当時、カメラも自動車も欧米模倣のデザインが当たり前の時代、ニコ
ンFは日本人が設計した日本の心がある丈夫なカメラである。ちなみに
アイレベルの尖ったデザインは東京オりンピックのポスタ−製作で有
名な亀倉雄策氏のデザインだそうだ。このカメラはクラシックカメラ
となりつつあるが現在も現役で使用しているカメラマンも多数いらっ
しゃる。
ニコンFにはエピソ−ドも多数残されている。その一部を紹介させても
らうと
 *東京オリンピックで外国取材記者のほとんどがニコンF使用
 *ベトナム戦争の記録のほとんどに使用される
 *登山隊、探検隊のほとんどに使用される
 *昭和46年アポロ15号で使用される
 *USA海軍 USA空軍の指定カメラ
 *NASA指定カメラ
 *その他 ほとんどの内外報道機関使用
 *当時のシャッタ−の耐久テスト10万回
 *飛行機が墜落し半年後に飛行機の残骸とともに発見されたが使
   用可能であった
 *水の中へ落とし数時間そのままであったが、引き上げてから簡
   単な調整後、再び撮影できた
 *北朝鮮で撮影中ニコンFだけが凍らず使用できた
数えあげればきりがない。電子部品が使用されていないため、その耐
寒性、堅牢性は申し分ないのである。

以下は昭和43年のニコンFのカタログのコピ−だそうである。
                           (アサヒカメラ98年5月号より)
「一瞬一瞬にすべてをかけるカメラマン。最後に信じるものは自己
の信念とカメラに対する信頼以外には何もありません。その決定的
瞬間に生きるカメラマンが必ず手にするのがニコンF。ニコンFは一
生一台のカメラです。」